マハシヴァラトリ
2021年のシヴァラトリは3月11日にですね。
画像はヒマラヤのシヴァ寺院の近くでしか咲かないブラフマカマルという花です。インド人の友人から先日送ってきました。シヴァ神への祈りで捧げられるそうです。
マハシヴァラトリが近くなると、やはり普段よりNamah Shivaya とシヴァマントラを唱えたくなります。シヴァプージャをしたりシヴァ神のマントラを唱えることで当然カルマの軽減、および罪の浄化ができるわけですが、やはりマハシヴァラトリは一年の中でも特別ですね。
聖典プラーナはもちろん、マハーバーラタでもシヴァ神は頻繁に登場します。
悪魔であろうと、人であろうと、苦行や瞑想、そしてシヴァ神の御名を唱えれば
いつかシヴァはその人の願いを叶えてくれます。他の神々に比べ、シヴァ神は割と簡単に修行者の祈りにこたえ、ご褒美を授けてくれると伝えられています。
しかしあなたが本当にダルマ(正義)の道を歩むならシヴァは長期的な計画のもとあなたを引き受け、しっかりと解脱の道に導いてくれます。
その場合、大きな修行や苦しみ、損失や失敗を伴いますが、神は最後まで責任をもってあなたを守り導いてくれるのです。
プラーナには乳海攪拌のストーリーがあります。アムリタ(永遠の命を与える神秘の甘露)をと抽出しようとデーヴァ(神々)とラクシャサ(悪魔)がクシラサーガラ(ミルクの海)を攪拌します。
するとハラハラという毒が湧き上がってきます。慌てたデーヴァたちはカイラサ山のシヴァ神に助けを求めに行きます。シヴァ神は人類を救うため、その毒を全て
飲み干したのでした。こうした犠牲によりシヴァ喉は青く焼けてしまったため、
シヴァはニーラカンタ(青い喉を持つ神)と呼ばれるようになりました。
シヴァ神が毒を取り去ると、乳海からは次々と宝が出現し、カーマデーヌ(願いを叶える牛)や全ての富を授ける女神ラクシュミー、そしてアーユルヴェーダの神ダンワンタリがアムリタの壺を持って現れデーヴァを祝福しました。
この時乳海から出てきた宝石のように輝く三日月はそれ以来、シヴァ神の髪に飾られたのです。人がダルマの道を歩む時、必ずや過去生や過去からの負のカルマが毒のように溢れ表面化します。そんな時、わたしたちは苦しみや試練に倒れそうになることもあるかもしれません。
それでも淡々とマントラを口にし主を瞑想する者は必ずその試練を乗り越え、大きな勝利を収めます。マハシヴァラトリは帰依者にとってその意思を再確認し、更に高みを目指し自らの言動、行動、想念を清める誓いを立てる日です。
その日だけご利益を求め祈ればそれだけの結果が得られるかもしれませんが長期的なもっと崇高なゴールを胸にシヴァ神に全てを託す日、それが真のシヴァラトリなのです。
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